とある日の休日、兄から電話がきまして、「お客さんから村尾もらったんだけどお前飲まないか!?」とのこと
焼酎好きならもはや語るまでもない3Mの一角(他、森伊蔵・魔王)、2000年前後辺りからの第三次焼酎ブーム以降、多少の値段の上下があるもののプレミア価格が続いている焼酎です。
正直、値段が値段なので自分で買おうとは思わない焼酎なのですが、良縁と兄のご厚意に甘えて、今回自宅で楽しむことができたのでした。
村尾の味とおすすめの飲み方
前回ご紹介したシロツンほどではないですが、”やわらかい”というのが第一印象
これはやはり「かめ壺仕込み」らしさなのかなと
飲み方はそれぞれですが個人的には、やはりお湯割り
”僕が飲んだ村尾”(2020年度出荷)は、香ばしさが少し控えめに感じられたので(無濾過焼酎に慣らされた影響もあるかも…)、香りが広がるお湯割りが心地よいと感じました。じんわりとくる芋の甘みがよいですね。。
で、この”僕が飲んだ村尾”という表現が、村尾を語る上で大事だったりします。
ちなみに村尾は1年焼酎なので出荷年度で味が違うのです。ご存知でしたか??
そういったことも含めて、村尾や他の3Mが抱えている問題に少し触れたいと思います。
村尾や他の3M焼酎の市場価値が大問題な件
ここでは村尾に要約する表現が多くなりますが、基本的には3Mすべての話。
問題としては
- 値段が高い
- 手に入れにくい
製造方法などから大量出荷はできないため、手に入れにくい・・これはしようがない。大量出荷しても味が落ちたら意味ないですし、造り手の方々がそんな本末転倒を望むことはないでしょう。
大事なのは値段。値段の高さは、出荷数と需要のバランスが崩れているというのが要因。
だからといって、希少価値に目がくらみ、蔵元が定価を上げるといったことはしていません。3Mはいずれも1800mlで、おおよそ2000円から3000円といったところです。
では、どうして馬鹿みたいな値段になっているかというと、
需要の高さに目を付けて、お店や問屋、さらには個人が、高値で売っているから
さらに
値段が高くても買う人がいるから
これが結びついて、わけがわからない市場価値になっています。まあ、資本主義なので商売の観点からいうと当然で悪いことではないんですけどね
ただ、飲みたい!と思って購入している人がどれだけいるんでしょうかね??(;´∀`)
正直、転売や贈答に使われているものが多いんじゃないかな
ある意味、”焼酎村尾”というブランドが先行し、村尾の味じゃなくて、村尾というブランドを喜ぶような状態
実際、村尾の場合は1年焼酎なので毎年味が微妙に変化します。原料となる芋の出来なんかは、特に味を左右しますもんね。だけど、毎年製造される村尾を継続的に楽しみ「今年の村尾は○○だね!」「やっぱり〇〇年が良かったね」なんて話はあまり聞こえてこない
それどころか、贈答で貰って飲んだ人の中には「美味しくない」とか「値段ほどじゃない」なんて言葉が聞こえてくることもしばしば…
でも、これのは商品や贈答品として焼酎を扱う側の管理に問題がある場合もある
焼酎には賞味期限がないとはいえ、高温多湿、そして紫外線は品質の低下を招きます。銘柄(ブランド)重視になると、そういったことを気にしない管理方法で焼酎が台無しになっていることもあります。
これ見よがしに、しっかり光の当たる目立つ場所(紫外線の多い蛍光灯や陽の光が入る場所)に、販売用の焼酎を展示しているお店は、正直おかしいです。
また、銘柄(ブランド)信仰が強い送り手と受け手は、自分の鼻や舌で感じたことよりも、ブランド信仰に基づいて感想を言います。
それって、本当に焼酎を楽しめているのでしょうか??
僕は3Mは素晴らしい焼酎だと思っていますが、現在の市場の値段ほどの価値はないと思っています。
九州焼酎島さんの記事「「村尾」の看板に正直に向き合う日本を代表する芋焼酎蔵の4代目」を読むとよくわかりますが、真摯に焼酎造りに向き合っていらっしゃるのがよくわかります。それはやはり、村尾という焼酎を楽しんでもらいたい!って想いがあるからだと思うんですね。
なので、どうにか適正価格になってほしいなと
その為には、さまざまな焼酎に出会い、自分の鼻や舌で感じ、本心から美味いといえる焼酎を楽しむことが大事なんじゃないかなーと、思うのです。
村尾の在庫を見る
正直、高すぎておすすめできませんが…(^^;)
定価なら、武岡酒店さんの抽選で粘り強く頑張りましょう。。
村尾の詳細情報
以下、村尾に関する情報です。
種類
芋焼酎
原材料
さつまいも・米麹(国産米)
アルコール度数
25度
酒蔵
村尾酒造合資会社
住所
鹿児島県薩摩川内市陽成町8393